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2024.10.30 お役立ち情報

住宅ローン審査に通らないときの最終手段とは?NG行動も徹底解説


住宅ローン審査に通らないときの最終手段とは?NG行動も徹底解説

この記事では、住宅ローン審査に通らないときの最終手段について解説します。

住宅ローン審査に通らない場合、信用情報にキズがあることや、健康面に問題があることなどが考えられます。対策としては、追加の書類を用意することや、担保・保証人を用意することなどがおすすめです。

この記事では、住宅ローン審査に通らないときの最終手段に加えて、NG行動についても解説します。ぜひ、参考にしてください。

【この記事でわかること】

  • ● 住宅ローン審査に通らないときに考えられる理由
  • ● 住宅ローン審査に通らないときの最終手段
  • ● 住宅ローン審査に通らないときにやってはいけないこと

住宅ローン審査に通らないときに考えられる理由

住宅ローンを利用する際は、まず仮審査を行い、借入希望額に対して審査の回答を受けます。

仮審査を通過したら本審査へと進みます。

なお、住宅ローンの審査に通らないときに考えられる主な理由は以下のとおりです。

  • 収入と借入希望額が見合っていない
  • 健康面に問題がある
  • 転職してから間もない
  • 提出書類に虚偽がある
  • 滞納歴など信用情報にキズがある
  • 住宅ローン以外の支払いが残っている
  • 建物に不備がある

それぞれの理由について見ていきましょう。

収入と借入希望額が見合っていない

自分の収入と借入希望額が見合っていないと、住宅ローン審査を通過できないおそれがあります。

国土交通省がまとめた「令和5年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」によれば、金融機関が重視する審査項目の上位は以下のとおりです。

順位 審査項目 割合
1位 完済時年齢 98.5%
2位 健康状態 96.6%
3位 借入時年齢 96.0%
4位 年収 94.0%
5位 勤続年数 93.6%
6位 返済負担率 92.0%
7位 担保評価 91.8%
8位 金融機関の営業エリア 90.4%
9位 連帯保証 87.1%
10位 国籍 75.6%

※参考:令和5年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書|国土交通省

参照すると年収が4位、返済負担率(収入に占める年間返済額の割合)が6位という結果になりました。借入希望額が多いと年間の返済額が高くなるため、年収に見合っていない融資を受けてしまうと返済に困るおそれがあります。

健康面に問題がある

健康状態も、住宅ローン審査では重視される項目です。

健康面に問題があると「団体生命信用保険」に加入できなくなりますが、一般的な銀行で借入する際にはこの保険に加入できることが必須です。つまり、「健康であること」が住宅ローン審査を受けるために必要だといえます。

団体生命信用保険は加入者が死亡や就労不能な状態になった際に、住宅ローンの残額返済を免除される保険です。この保険があるからこそ、住宅ローン利用者は安心してローンを借入れできます。

金融機関も、住宅ローン利用者に万が一の事態が発生しても、貸したお金を保険金で回収することが可能です。

なお、団体生命信用保険を利用しない場合でも、金融機関は安定した返済をしてもらうため、申込者の健康面は重視するポイントといえます。

転職してから間もない

金融機関がチェックする審査項目の上位には、勤続年数も入っています。したがって、転職してから間もない場合は審査に通らないことも考えられます。

理由としては、転職すると年収と勤続年数という項目が不安定になるおそれがあるからです。

転職先の会社で長く勤務できるかは未知数であり、年収についても前職と同程度の金額を得られるかどうかはわかりません。

転職後に年収が上がる場合は、今後の待遇について金融機関にアピールすると良いでしょう。

提出書類に虚偽がある

住宅ローン審査の提出書類を偽造する、あるいは虚偽の申告を行うと、当然ですが審査に通ることはできません。

例として、以下のような行為が挙げられます。

  • 虚偽の年収や預貯金額、借入金額を申告
  • 給与支払報告書(源泉徴収票)を偽造

虚偽申告は、私文書偽造等および行使の罪に該当するほか、所得税法または地方税法に基づき処罰されることがあります。審査後に偽造したことが発覚すれば、金融機関からローンの一括返済を求められ、詐欺罪で訴えられることもあるため注意が必要です。

滞納歴など信用情報にキズがある

住宅ローンの審査では、過去の延滞や滞納履歴も調査対象です。信用情報機関で事故情報があると、審査通過は難しいおそれがあります。

個人情報に問題がある事実は、多くの金融機関が共有できるため、この理由で審査が通らない場合はすぐに審査を通過することは困難といえるでしょう。

信用情報にキズがつく行為としては、クレジットカードの支払いを滞納することなどが挙げられます。

近年では、携帯電話の本体分割購入代金の未納が増えています。金額の多い・少ないで判断されるわけではないため、クレジットで購入した場合は返済したかどうかの確認を、毎月行うことが必要です。

住宅ローン以外の支払いが残っている

住宅ローン以外の支払いが残っている場合、審査に影響するおそれがあります。住宅ローン審査では、その他の借金の額やどのような使い道で借金をしたのかも確認されます。

借金の額では、すでに借りている分と、これから借入れる住宅ローンの返済額の合計額が、年収に対して返済可能であるかどうかです。

どこから、どのような種類のローンを借入れしているかもチェックされます。例えば、自動車ローンや教育ローンはそれほど問題になりませんが、消費者金融からの借入れが多いと不利になるおそれがあります。

建物に不備がある

違反建築物や既存不適格物件(現在の法律には適合しない建物)、再建築不可物件(解体後は再びその土地に建物を建てられない物件)など、建物に不備がある場合も住宅ローン審査に通らないケースがあります。

理由として、不動産としての価値が低く、担保評価が低いからです。

金融機関は万が一、住宅ローン利用者が返済金を滞納した場合は、競売などの手続きを経て担保物件を売却し、貸し付けたお金を回収します。

しかし、建物に不備がある場合は売れにくく、売れたとしても安値での取引になるため、回収できないリスクが高くなります。

住宅ローン審査に通らないときの最終手段

住宅ローン審査に通らないときには、何らかの対応策を立てる必要があります。ここでは、住宅ローン審査に通らないときの最終手段について解説します。

  • 追加の必要書類を用意する
  • 担保・保証人を用意する
  • 事業計画書を提出する
  • 収入合算する
  • 頭金を増やして借入希望額を減らす
  • 住宅ローン以外の借入を清算する
  • 個人信用情報を確認する
  • 斡旋する建築会社を変更する
  • 審査基準が緩い金融機関に相談する
  • 期間を空けて再度申し込む

それぞれ、順番に見ていきましょう。

追加の必要書類を用意する

住宅ローン審査に通らなかったときは、必要書類以外にも審査のプラスになるような書類を追加で提出することをおすすめします。

必要書類は銀行によって異なりますが、住宅ローン審査で必要になる追加書類は以下が挙げられます。

  • 現在の預金残高証明書
  • 所得証明書・課税証明書
  • 給与明細
  • 診断書(健康診断結果)
  • 返済中の借入明細

例えば、現在の預金残高証明書や所得証明書などを提出することにより、信用度や経済力をアピールできるでしょう。

担保・保証人を用意する

担保や保証人を用意すると、金融機関からの信頼度が上がり、審査が通る可能性が高まります。

なぜなら、住宅ローンの申込者が審査基準を満たしていなくても、金融機関は担保や保証人などで回収の見込みがあれば再審査を通してくれるケースがあるからです。

ただし、保証人はリスクを抱えることになるため、簡単に承諾してもらうのは困難でしょう。

保証人には、保証内容やリスクをしっかり説明した上で依頼することが必要です。

事業計画書を提出する

不動産投資用ローンの利用ではありませんが、個人事業主が住宅ローンの審査に通らないときに試してみたいのが、事業計画書を提出することです。

自分の本業が成長性のあるものであり、住宅ローンの返済を安定的に行えると金融機関に確認してもらえれば、個人事業主でも住宅ローンの再審査に通る可能性があります。

収入合算する

住宅ローン審査が「減額」という回答の場合には、夫婦で収入合算し連帯債務で再度審査を受けることをおすすめします。

収入合算とは、住宅ローンを申し込む本人の年収に、配偶者などの年収を合わせることです。

世帯収入を増やせば1人で住宅ローンを組む場合よりも、借入れできる金額を増やせます。

配偶者が正社員もしくは派遣社員として長年働いており、収入も安定しているのであれば多くのケースで審査内容を改善できるでしょう。

頭金を増やして借入希望額を減らす

借入希望額に対して「減額」という回答の場合は、頭金を増やして希望額を減らす解決策もあります。

住宅ローン審査の内容が改善できるわけではありませんが、減額分の補填を頭金で補うことで資金計画を成り立たせられるため、検討すべき方法といえるでしょう。

ただし、頭金を増やす方法は預貯金を使うか援助のどちらかにしましょう。他の銀行や金融機関から借入した場合は、さらに審査内容が悪化するためおすすめできません。

住宅ローン以外の借入を清算する

住宅ローン以外のローンは返済比率を圧迫してしまうため、なるべく完済しておくことがポイントです。仮審査の時点で完済する必要はありませんが、本審査のタイミングで完済証明証が必要となります。

借入額を増やし、住宅ローンで全て賄いたい場合は、住宅ローン以外の借入を清算するほうが良いといえます。

なお、この方法は頭金を増やして借入希望額を減らす手段と並行することは困難なため、どちらが最適かはケースバイケースであることを押さえておきましょう。

個人信用情報を確認する

住宅ローン審査が「否決」となった場合、個人情報を開示請求しましょう。

個人情報はCICとJICCが管理しており、金融機関はこの2つのうちどちらかの内容を確認し個人情報をチェックしています。そのため、仮審査で「否決」となった場合にはこの2つにどのような情報が記載されているのかを確認し、原因を特定することが重要です。

このような個人情報の「キズ」は5年もしくは10年間で抹消されます。直近の問題点が何年前にあるのかで、不動産の購入計画を再立案できるため、個人情報は必ず開示しましょう。

※参考1:情報開示とは|指定信用情報機関のCIC

※参考2:日本信用情報機構(JICC)指定信用情報機関

斡旋する建築会社を変更する

住宅ローンの申込はハウスメーカーなどが行うため、斡旋する建築会社を変更するのも1つの方法です。

ハウスメーカーと提携している金融機関は取引関係があるため、審査に通りやすくなる可能性があります。ただし、ハウスメーカーが推奨する金融機関の審査に落ちると、今後の審査は厳しいことも考えられます。

審査基準が緩い金融機関に相談する

金融機関によって、審査基準には違いがあります。そのため、住宅ローンの審査が通らない場合は、審査基準が緩い金融機関に相談してみましょう。

一般的に、都市銀行よりネット銀行のほうが条件は厳しくありません。例えば、前年度の年収が200万円以上あれば申し込めるネット銀行も存在します。

ノンバンクの住宅ローンも審査が通りやすいといわれていますが、金利が銀行に比べて高い場合もあるため、よく検討してから申し込むことをおすすめします。

期間を空けて再度申し込む

住宅ローン審査に通らないときは、期間を空けて再度申し込むのがポイントです。

住宅ローンの本審査に落ちた後、別の金融機関で申し込む場合は、6ヶ月ほど期間を空けるのが良いとされています。

申込者の個人信用情報の履歴が6ヶ月登録されるため、審査に落ちてから期間を空けずに申し込むと、別の金融機関の審査に不利になるおそれがあります。

住宅ローン審査に通らないときにやってはいけないこと

住宅ローン審査に通るためには、やってはいけないことが3つあります。

  • 短期間で複数の金融機関に申し込む
  • 住宅ローン以外のローンを複数申し込む
  • 個人情報を偽って申告する

ここでは、それぞれの内容について見ていきましょう。

短期間で複数の金融機関に申し込む

住宅ローン審査で失敗しやすいケースの1つに、「どこかの銀行で通るだろう」という考えで複数の銀行に短期間で依頼する方法があります。

しかし、1行で審査が通らなかった場合は、他行でも通らないリスクが高いといえるでしょう。なぜなら、金融機関のデータベースは共有されており、どの金融機関でいつ審査したかわかるようになっている仕組みがあるからです。

つまり、住宅ローンが通らなかったあとに短期間で複数の金融機関に申し込むと、審査が通らなかった回数が蓄積されてしまい、銀行側に良い印象を与えることが難しくなります。

このような理由から、短期間で複数の金融機関に申し込むことはおすすめできません。

住宅ローン以外のローンを複数申し込む

住宅ローン審査結果が減額だった際に、他のローンで補填する方法はおすすめできません。

この方法であれば、表面上の資金計画は成り立つものの、仮審査と本審査で審査状況が変わってしまいます。つまり、どのみち本審査で否決されることになるでしょう。

また、このような理由で本審査が通らなかった場合は当然、不動産購入ができません。さらに、売主に違約金を支払い、仲介手数料を不動産会社に支払う必要もあります。

したがって、減額になったからといって他のローンを申し込まないよう注意しましょう。

個人情報を偽って申告する

仮審査でほとんどの個人情報は銀行側が把握しているため、個人情報を偽ってよく見せることに意味はありません。

借入金を増やそうとして実際の年収を高く見せるなど虚偽の申告を行うと、詐欺罪に問われるおそれがあります。

また、病気を患っていることを隠し本審査に通過した場合は、あとから発覚した時点で借入額の一括返済を銀行から要請されてしまいます。そうなった場合は競売による強制退去の可能性もあるため、苦労して購入した不動産を手放さなければなりません。

したがって、個人情報や病気の有無は正直に話すことをおすすめします。

住宅ローン審査に通らない人のよくある質問

ここでは、住宅ローン審査に通らない人のよくある質問について回答します。

  • フラット35に落ちたらマイホームは諦めるしかない?
  • ブラックリストに載っていても審査に通る方法はある?
  • 誰でも通る住宅ローンは存在する?

疑問の解消にお役立てください。

フラット35に落ちたらマイホームは諦めるしかない?

フラット35の審査に落ちた場合でも、他の金融機関の住宅ローンに通る可能性があります。

近年では、ネット銀行でも多くの住宅ローン商品が提供されているため、他の商品も検討してみましょう。

ブラックリストに載っていても審査に通る方法はある?

金融機関は信用情報機関に加盟しており、申込者の信用情報を確認します。事故情報があるときはブラックリスト(※)扱いとなるため、住宅ローン審査に通らないリスクが高いといえます。

ブラックリストに載っている場合は、解消されるまで待ちましょう。

※「ブラックリスト」は一般的に呼ばれている名称であり、信用情報機関が公式に定めている名称ではない

誰でも通る住宅ローンは存在する?

残念ながら、誰でも通る住宅ローンはありません。住宅ローンは「個人の返済能力」と「不動産の価値」などで審査されます。

返済能力がなく、資産価値が低い物件に銀行が融資することはリスクが高くなるため、誰でも通る住宅ローンを見つけることは困難だといえるでしょう。

住宅ローン審査に通らないなら最終手段を検討しよう

住宅ローン審査が通らなかったとしても、不動産購入を諦める必要はありません。

その場合は、頭金を増やしたり他の借入を完済したりするなど、さまざまな方法で審査内容を改善することが可能です。配偶者と連帯債務を組むことでも、大きく改善するでしょう。

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