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2020.05.26 お役立ち情報

医療保険を見直すメリットは?見直しのタイミングやポイント・注意点も解説


医療保険を見直すメリットは?見直しのタイミングやポイント・注意点も解説

マイホーム購入を検討する上で、手元資金を多く準備することに越したことはありません。
そのためにも、早いうちから無駄な支出を洗い出し、確保できる住宅費用を見極める必要があります。

まずは固定費から見直しを始めてください。特に、医療保険については、保障の範囲で保険料も大きく変わりますので、定期的に契約内容に無駄がないかチェックすることをおすすめします。

そこで今回は、医療保険を見直すメリットについて解説しますので、マイホーム購入を検討中の方は、ぜひとも最後までお付き合いください。

医療保険を見直す3つの方法

医療保険を見直す方法を以下の通りまとめていますので、自分たち家族の年齢やライフステージに適した方法を考えてみましょう。

・現在の医療保険を解約して新しい医療保険に加入する
・現在の医療保険を残した状態で中途付加や特約解約を行う
・現在の医療保険を残した状態で新しい医療保険に追加加入する

順番に解説します。

現在の医療保険を解約して新しい医療保険に加入する

一つ目の方法は、現在の医療保険を解約して新しい医療保険に加入することです。

現在の保険と新しい保険プランを比較して、より自分たちに合ったものを選べますので、保障のミスマッチが起こりにくい方法といえるでしょう。

ただし、現在の健康状態や既往歴によっては、新規の契約ができない可能性もありますので、新しい保険契約が開始するまでは既存の保険を解約しないように注意してください。

現在の医療保険を残した状態で中途付加や特約解約を行う

現在の医療保険を残した状態で中途付加や特約解約を行うことも、見直し方法の一つです。

保険は主契約と特約で構成されており、その時々で必要な保障を特約で追加できますので、単体の保険を検討する前にチェックしておきましょう。

ただし、必ずしも中途付加や特約解除で希望通りの保障内容を実現できるわけではありません。特約の場合、単体の保険と比較して保障が不十分なケースもあることが理由です。

現在の医療保険を残した状態で新しい医療保険に追加加入する

現在の医療保険を残した状態で新しい医療保険に追加加入する方法も検討してみましょう。先に述べた通り、特約では保障内容が不十分なケースが想定されることが理由です。
また、可能性は低いものの、保険会社の破綻リスクを分散できる点もメリットといえるでしょう。

ただし、保障内容が重複するケースでは、保険料が無駄になる可能性もありますので、慎重に保障範囲を見極めてください。

医療保険を見直すメリット

2022年現在、国内で生命保険会社免許を取得している企業は42社あります。そして、それぞれが独自の医療保険を扱っています。

そのため、特徴も保険会社の商品によって様々であり、「なんとなく」で自分にとって最適な医療保険に加入することは難しい状況といえるでしょう。

それだけに、すでに医療保険に加入している方でその保険を選んだ明確な理由がない、または加入した理由を覚えていないという場合には、改めて見直すことで多くのメリットが発生する可能性があります。

具体的には、次のようなメリットが挙げられますので、自分たちの暮らしにどのような影響があるかを考えながら見ていきましょう。

・節約につながる
・ライフステージに沿って保障内容を最適化できる
・社会の変化に取り残された医療保険をアップデートできる
・不要な特約は切り捨てられる

順番に解説します。

節約につながる

医療保険見直しの最大のメリットは、節約につながることです。

「とりあえず保険に入っておいた方が安心」といった理由で加入した医療保険の場合、必要以上に手厚い保障内容となっていることが少なくありません。
こうした医療保険を最適化できれば、支払っている保険料を削減できる可能性があります。

また、最近では以前にはなかった「ネット保険」も増えています。

ネット保険とは、その名の通りインターネット上で申し込みができる保険のことで、生命保険会社から見れば人件費などを抑えられるため、保険料自体も安く設定されていることが特徴です。こうした保険への切り替えも、保険料の節約につながるでしょう。

なお、保険料の支払いは、家計全体で見ると固定費に該当します。外食や趣味といった変動費を減らすことに比べて、固定費の削減は半永久的な節約につながるという効果があります。

そのため、長期的に家計を節約したいと考えている場合には、医療保険の見直しは特に効果的な方法といえるでしょう。

ライフステージに沿って保障内容を最適化できる

保険の見直しでは、その最適化というプロセスそのものもメリットとなり得ます。

たとえば、独身時代に必要と考えられる保険と、結婚・出産を経験した後に必要と考えられる保険では、求められる保障内容は異なります。

就職後の独身時代には、まだ貯蓄が少ないケースも多いでしょう。そのため、大きな病気や怪我をしてしまうと、医療費負担により少ない貯蓄を崩さざるを得なくなるリスクがあります。

一方、結婚・出産後の場合、さらにパートナーの生活費や子供の教育費など、考慮しなければならない要素が増えることも想定しておきましょう。

そのため、こうした部分についても備えられる医療保険を選ぶ必要があります。

社会の変化に取り残された医療保険をアップデートできる

ライフステージの変化に従って保険を最適化すべき理由を解説しましたが、年が経つにつれて変化するのは自分だけではありません。

医療や社会も同じように変化を続けています。

たとえば、「がん保険」などは年々アップデートされている保険の一つです。
従来のがん治療といえば、長期入院から手術へという流れが一般的でした。

しかし、近年では放射線治療や抗がん剤治療などにより、通院が可能なケースも多くなっています。

そのためがん保険の内容も、入院や手術に関する保障が手厚いものから、通院に関する保障内容が手厚いものへと移り変わってきています。

このように、たとえ自らのライフステージに変化がなかったとしても、保険加入から一定期間経過した際には見直しを検討することが大切です。

不要な特約は切り捨てられる

こちらも、保険の最適化プロセスにおいて生まれるメリットのひとつです。

医療保険ではライフステージの変化によって保障内容を手厚くすることが必要ですが、見直し時には不要な特約を外してしまうこともできます。

保険に加入する際には、生命保険会社の営業担当者との商談のなかで「この特約はどうしましょうか? 迷っているなら、一旦は付けておきましょうか。後から外すこともできます」といったやり取りが行われていることが少なくありません。

一方で、医療保険の内容は複雑な部分もありますから、加入時に説明を受けてすべて把握していても、少し時間が経つと理解が薄れてしまうこともしばしばあります。結果として、「後から外す」つもりでも、それ自体を忘れてしまうケースが多いのです。

医療保険の見直しは、こうした不要な特約を切り捨てるきっかけとしても活用できます。

医療保険を見直すデメリットは少ない

このように、医療保険の見直しには多くのメリットがあります。そして、適切に見直すことができれば、デメリットはほとんどないといえるでしょう。

しかし、医療保険では適切な見直しができていないケースが散見されます。なかでもありがちなパターンが、やはり「なんとなく」「とりあえず」「言われるがまま」に医療保険に入り直してしまうことです。

生命保険会社の営業担当者のなかには、短期的な売り上げを追い求める方もいます。そうした場合、目標とする数字を達成しやすいような「売りやすい」保険商品を勧められることもあるでしょう。

こうした事態を避けるためには、やはり医療保険に対する知識をしっかりと持った上で、商品の内容を理解してから加入することが重要になります。

医療保険を見直すタイミング

医療保険を見直すべきタイミングを以下の通りまとめていますので、それぞれのライフステージで自分たちに必要な保障内容を考えながら見ていきましょう。

・就職したタイミング
・結婚したタイミング
・住宅を購入したタイミング
・出産したタイミング
・子育てが終了したタイミング
・退職したタイミング

順番に解説します。

就職したタイミング

就職したタイミングは、医療保険を見直す良いきっかけとなるでしょう。

そもそも、親が加入してくれていた保険の契約内容を把握している方は少ないことが理由であり、必要以上の保障内容になっていないかチェックしてください。

若いうちは、入院日額1万円程度の医療保険をおすすめします。
特約をつけなければ、保険料も抑えられますので、家計の収支バランスを優先させてください。

結婚したタイミング

結婚したタイミングも、パートナーと保険内容を話し合う良い機会です。

結婚してからの生活を考慮すると、自分一人だけの保障では不十分であることが理由であり、いざという時に家族の生活をカバーする必要があります。

給付額や特約については、家族で相談しながら決めてください。

住宅を購入したタイミング

住宅を購入したタイミングも、医療保険の見直しをする良い機会といえます。

住宅購入時に団体信用生命保険へ加入することが一般的であり、既存の生命保険(死亡保障)と保障内容が重複する可能性があることが理由です。

ただし、団体信用生命保険は、住宅ローンの残債に対する保障であり、病気や怪我に対するリスクまで保障されるわけではありません。

団体信用生命保険への加入で必要保障額は減少しますが、その分をどこに振り分けるか家族で相談してください。

出産したタイミング

出産によるライフステージの変化も、医療保険を見直すタイミングの一つです。

子供が生まれると教育費の備えも必要になりますし、万が一の事態に備えて死亡保障を充実させておく必要があることが理由に挙げられます。

先に述べた通り、団体信用生命保険でカバーできるのは住宅ローンの残債のみであり、残された家族に対する生活の保障はありません。

また、がんや生活習慣病に対する備えも必要になる年代ですので、必要な特約を家族で相談して決めてください。

子育てが終了したタイミング

子育てが終了して、子供が独立したタイミングも保険の見直しをする良い機会です。
子供が独立した後は、遺族に対する備えが少なく済むことが理由であり、死亡保障を見直して保険料を下げても問題は少ないでしょう。

保険料を削減できた分については、老後の生活に備えて手元資金を貯えるなど、夫婦二人での生活を優先させてください。

退職したタイミング

定年退職したタイミングも、医療保険を見直す良い機会といえます。

継続雇用制度を利用したとしても、年収を維持できないケースが多いことが理由であり、入院時の自己負担分をカバーできる程度の保障があれば問題は少ないでしょう。

収入の減少は致し方ない問題ですので、これまで以上に無駄な支出を抑えて、ゆとりある老後の生活を目指してください。

医療保険を見直すポイント

医療保険には様々な保障内容があるため、いざ自分に合ったものを選ぼうと思っても「どれが良いのかわからない…」と迷ってしまうケースが少なくありません。
そこでここからは、医療保険を見直す際に知っておきたい基本的なポイント(知識)について解説していきます。

・保険タイプ「定期型」or「終身型」
・支払い方法「短期払い」or「終身払い」
・入院給付金の日額
・入院給付金の支払い限度日数

順番に見ていきましょう。

保険タイプ「定期型」or「終身型」

医療保険は、一定の期間のみを保障する「定期型」と生涯保障の「終身型」という2つのタイプに大きく分類されます。

定期型は、保障が一生涯続く終身型と比較して保険料が安いことが特徴です。
しかし、満期を迎えて再び同じ医療保険に入ろうとすると、加齢によって保険料が高くなってしまうというデメリットがあります。

一方、終身型に加入すると、保険料は基本的に変わることはありません。
しかし、特に若い世代には当初保険料が割高に感じられるというデメリットがあります。

支払い方法「短期払い」or「終身払い」

終身型の医療保険に加入する場合、その支払い方法は「短期払い」と「終身払い」のいずれかから選択できます。

短期払いとは、たとえば「60歳までにすべての保険料を支払う」といったように、期間を決めて保険料を払いきる方法です。働いているうちに保険料の支払いを済ませ、退職後は保険料負担をなくしたいという方におすすめの支払方法といえます。

終身払いとは、一生涯保険料を支払い続ける方法です。短期払いと比較して、月または年あたりの支払い保険料が終身払いと比較して少なくできるというメリットがあります。

一方で、平均寿命を超えて長生きしたようなケースでは、総支払額が短期払いよりも高くなるというデメリットに注意してください。

入院給付金の日額

医療保険では入院した際の保障内容について、入院給付金として1日あたりの金額を設定できます。その際、キリの良い数字として5,000円や1万円を設定する方が少なくありません(あらかじめ金額が段階的に設定されているタイプの保険もある)。

たとえば、入院給付金を5,000円/日と設定した場合、10日間の入院に対して支給される金額は「5,000円 × 10日 = 5万円」ということになります。
金額が大きいほど安心ですが、一方で支払う保険料も高くなることを覚えておきましょう。

そして、入院給付金を決める際には「高額療養費制度」のことを考慮しておかなければなりません。
高額療養費制度とは、医療費の自己負担額が高額になった場合に、自己負担限度額を超えた分が払い戻される制度です。

自己負担限度額は年収によって異なりますが、概ね月5~9万円の範囲を想定してください。
1日あたり高くても3,000円の自己負担となるため、入院給付金を最低限に収めたい場合は、5,000円に設定しておけば十分だといえるでしょう。

一方でこの制度では、病院の特別室に入院した場合の差額ベッド代や、先進医療による技術料、食事代などが自己負担となります。

これらについても医療保険で保障を受けたい場合には1万円かそれ以上に設定しましょう。

入院給付金の支払い限度日数

入院給付金の支払い限度日数は、30日、60日といったように設定できますが、医療保険の商品ごとに上限に違いがあります。

たとえば、30日と設定した場合には、それ以上の入院にかかる費用は(高額療養費制度の適用分を除いて)自己負担となりますので注意が必要です。

日数が長いほど安心できますが、その分、支払う保険料は高くなってしまいます。
前述した通り、最近ではがん治療などでも入院日数は少なくなっている傾向があるため、そこまで長期に設定する必要はないケースもあるでしょう。

厚生労働省の患者調査(2020年)によれば、退院患者の平均在院日数は32.3日となっています。これを一つの目安として、より高い安心を求めたい方は60日、120日といった日数を設定していくと良いでしょう。

医療保険を見直す際の注意点

ここまで解説してきたように、医療保険の見直しにはメリットが多くデメリットは少ないため、ライフステージが変わった際には積極的に行うと良いでしょう。

ただし、見直しの際には「解約してはいけない」保険もあるため注意が必要です。いわゆる「お宝保険」です。

特にバブル期に加入した医療保険は、お宝保険の可能性が高いといえます。当時の医療保険は予定利率が現在と比較して非常に高く設定されているものが多く、保険料も低く設定されているものが少なくありません。

そのため、昔から加入している医療保険から別の医療保険に切り替えると、かえって保障内容が減ってしまったり、支払う保険料が高くなったりといった可能性があります。

こうした事態を避けるためにも、見直しの際には新たに加入する保険の内容だけでなく、これまで加入していた保険の内容についても十分確認するようにしましょう。

医療保険の見直しは費用だけでなく契約内容も判断して行おう

医療保険の見直しは、ライフステージの変化に合わせて、その時々で自分たちに最適なプランを選ぶことが重要です。
そのため、見直しをする際は保険料だけでなく、契約内容が自分たちにマッチしているか慎重に判断してください。

保険を使う機会がないことが一番ではありますが、いざという時に家族の暮らしを守ってくれる心強い存在には違いありません。
しかし、いい加減な保険選びをしていては、いざという時の備えにならないケースもありますので、定期的な保険の見直しをおすすめします。

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