2023.05.29 お役立ち情報
工務店とハウスメーカーの違いとは?それぞれのメリット・デメリットを解説
注文住宅を建築する際、ハウスメーカーと工務店のどちらを選択するのかで悩む人も少なくありません。インターネットやSNSの広告を見る限り、大きな違いはないように思えます。
しかし、実際にはハウスメーカーと工務店でさまざまな違いがあり、家づくりで失敗しないためにも違いを事前に把握することが重要です。
この記事ではハウスメーカーと工務店の違いについて、メリットやデメリット、選び方を踏まえて解説します。
【この記事でわかること】
● ハウスメーカーと工務店の違い
● ハウスメーカーのメリットとデメリット
● 工務店のメリットとデメリット
● ハウスメーカーと工務店の選び方
目次
ハウスメーカーと工務店の違い
まずは、ハウスメーカーと工務店の違いから説明していきます。
両者の違いは、主に以下の5つです。
- 対応エリアの違い
- 設計の自由度の違い
- メンテナンスの違い
- 工期の違い
- 建築コストの違い
それぞれ解説していきますので、理想の家探しの第一歩として参考にしてください。
対応エリアの違い
ハウスメーカーは全国展開している会社が多いのに対し、工務店は地域密着の会社が多いことが特徴です。
工務店での建築を検討中に転勤などで遠方への引っ越しを余儀なくされた場合、工務店では対応できないケースが出てくるでしょう。
一方、全国展開しているハウスメーカーの場合、上記のようなケースにおいても、引っ越し先周辺に営業所があれば打ち合わせ内容を引き継ぎできます。
設計の自由度の違い
ハウスメーカーは一部を除き、規格住宅でのプランニングが一般的で、設備仕様についてもあらかじめ定められている場合がほとんどです。
対照に、工務店の場合はフルオーダーに対応している会社が多く、細部にわたってこだわりを追求できます。
アフターメンテナンスの違い
ハウスメーカーは規模が大きい会社が多いため、アフターサービスも専門の部署があり、安定的にサービスを受けられる場合がほとんどです。
その点、工務店は小規模で経営している会社が多く、人手やコストの面でアフターサービスまで手が回らない会社もあります。
工期の違い
一般的にハウスメーカーは、工務店よりも短い工期での建築が可能です。
ハウスメーカーは受注数の多さから、大量の建築資材の確保、建築工程のスケジュール管理を徹底し、惜しみなく人材を投入してシステムを構築しています。
対して、工務店は受注ごとに資材発注し行程を組んでいくため、ハウスメーカーのスケジュール管理に比べ、建築期間が長くなるケースもあります。
建築コストの違い
工務店とハウスメーカーは、仮に同じ新築を建てる場合で比較すると、ほとんどの場合は工務店のほうが割安です。
ハウスメーカーは前述のように大量の資材を安定的に供給できますが、人件費やCMなどに大量の経費がかかっているため、建築コストに影響がでてしまいます。
一方、工務店は上記のような宣伝広告費や多大な人件費を要することはなく、建築コストは工務店のほうが安いといえます。
ハウスメーカーのメリット
ここでは、ハウスメーカーで家を建てる場合のメリットを説明します。
- 品質が安定している
- 完成までの工期が短い
- 倒産リスクが低い
- 最新設備・技術が取り入れられやすい
上記の4つを解説します。
品質が安定している
ハウスメーカーは、安定した住宅の品質が大きなメリットです。
広い地域にわたり大量の住宅を供給するうえで、安定した品質は絶対条件ともいえるため、各ハウスメーカーは品質の確保に力を入れています。
したがって、工務店のように家ごとに品質のムラが出ることは少ないといえます。
完成までの工期が短い
ハウスメーカーは、住宅完成までの工期が短く済む点がメリットに挙げられます。
多くのハウスメーカーは徹底して工程を管理していて、それが完成までの工期短縮に繋がる大きな理由です。
むしろ、大量の住宅を供給するためには、工程管理は必須ともいえます。
倒産リスクが低い
ハウスメーカーは、工務店と比較して倒産のリスクは低いといえます。
ハウスメーカーは規模の大きい会社が多く、何より全国展開で大量の住宅を提供するうえで安定した経営基盤が必須です。
ハウスメーカーとしての事業展開そのものが、結果的に倒産リスクが低い理由になります。
最新設備・技術が取り入れられやすい
ハウスメーカーは、最新の設備や技術が取り入れられやすい体制にあるといえます。
ハウスメーカーにはネームバリューの高い会社が多く、そのスケールメリットを活かせるからこそ、最新の情報を常に取り入れておくことが重要です。
名前に恥じぬ体制を維持することがハウスメーカーの存在意義であり、家を建てる側にとってのメリットでもあります。
ハウスメーカーのデメリット
ここでは、ハウスメーカーのデメリットを見ていきましょう。
- 価格が高い
- 設計の自由度が低い
- 地元に合う仕様に対応していないことがある
それぞれ解説していきます。
価格が高い
店舗によっては割安なケースもありますが、ハウスメーカーは建築価格が全体的に高いことがデメリットです。
また、自分の理想をすべて叶えようとオプションなどを追加すると、さらに高くなる可能性があります。
予算が限られている方にとっては、理想通りのマイホームが実現できないケースがあることを理解しておきましょう。
設計の自由度が低い
ハウスメーカーは工務店よりも、設計の自由度が低い点がデメリットです。
ハウスメーカーは住宅供給数の多さから、個々のオーダーに細かく対応することは大きなロスを生んでしまうため、設計には一定の規格プランを定めています。
規格であっても相当数のバリエーションを揃えていますが、特殊な間取り要望などには対応できない場合があります。
地元に合う仕様に対応していないことがある
ハウスメーカーの仕様は、地元に即していない場合があります。前述のとおり、基本仕様を定めていることが影響し、地域の傾向によってはこのような点がハウスメーカーのデメリットです。
例えば、都心に近いエリアでは3階建に適した狭小の土地が多く売られていますが、ハウスメーカーによっては、3階建は建物坪単価が高くなるケースがあります。
また、狭小地では隣家との距離の確保が難しいため、慣習によって間隔を詰めて建築している場合がよくありますが、このような慣習にも対応できないことがあります。
工務店のメリット
ここでは、工務店のメリットを見ていきましょう。
- 価格が安い
- 設計の自由度が高い
- 地元に合う仕様に対応している
- 円滑なコミュニケーションが取れる
- アフターフォローが充実している
上記の5点を解説していきます。
価格が安い
工務店はハウスメーカーに比べ、建築価格が安い点がメリットです。
前述のとおり、工務店はハウスメーカーのような宣伝広告は積極的に行っていない場合が多く、小規模での経営が一般的なことから広告費を抑えられます。
そのため、建築価格の安い新築を建てられる点は大きなメリットです。
設計の自由度が高い
工務店は1から建物の設計を行うため、自由度の高い間取りや外観づくりができます。
たとえば、インナーガレージや高低差を活かしたスキップフロアなどは、ハウスメーカーによっては対応できないケースがあります。
なぜなら、ハウスメーカーには各社が独自の社内規定に沿って建築するルールがあり、安全基準やコストの観点から仕様を制限しているからです。
その点、工務店にはそのようなルールがなく、設計士と1から家づくりを進められます。
地元に合う仕様に対応している
工務店は地域密着の会社が多いため、地元に合う仕様にも対応しています。
例えば寒冷地にある工務店は、ハウスメーカーよりも安いコストで寒冷地仕様に対応できるため、地元に適した仕様の家を手頃な価格で建てられます。
円滑なコミュニケーションが取れる
工務店は、円滑なコミュニケーションが取りやすいといえます。工務店には前述のとおり地域に根ざした会社が多いことから、地元住民の人々との信頼関係に重きを置いています。
したがって、トラブルや要望などに対して誠意をもって迅速に対応してくれる工務店が多く、工務店はハウスメーカーと比べてコミュニケーションを取りやすい点が大きなメリットです。
アフターフォローが充実している
工務店は、アフターフォローが充実している会社が多いといえます。
アフターフォローの良さは、やはり地域との信頼関係を重視している結果であり、信頼関係は家を売ったあとこそが重要である何よりの証拠ともいえます。
工務店のデメリット
ここからは工務店のデメリットを見ていきましょう。
以下の3つが主なデメリットです。
- 品質にムラが出る可能性がある
- ハウスメーカーより工期が長くなる
- ハウスメーカーより倒産リスクがやや高い
それぞれ確認していきましょう。
品質にムラが出る可能性がある
工務店で家を建てると、まれに家の品質にムラが出る場合があります。
施工の自由度が高い反面、仕様や施工方法、職人の質が安定していない場合があり、家の仕上がりに影響することがあるためです。
特に職人の腕によって品質に差が出る傾向が強いため、この点は工務店で家を建てる場合のデメリットといえます。
ハウスメーカーより工期が長くなる
工務店は、ハウスメーカーよりも工期が長くなることがデメリットに挙げられます。
人手などの関係からも工程表の徹底管理は難しいため、短い工期での建築に対応できないケースが多いです。
そのため、完成までに期日がある場合には工務店は適していないといえます。
ハウスメーカーより倒産リスクがやや高い
工務店は、ハウスメーカーに比べて会社としての規模が小さい場合が多いため、不況などのあおりを受けやすく、長く存続できず倒産するケースがあります。
工務店はハウスメーカーよりも倒産のリスクが高く、倒産によってアフターサービスに影響を及ぼすおそれがある点はデメリットの1つといえます。
ハウスメーカーや工務店を選ぶ際のポイント
ハウスメーカーと工務店には、それぞれメリット・デメリットがあり特徴も違います。
家を建てたあとに後悔しないためにも、ハウスメーカーと工務店を選ぶポイントについてチェックしましょう。
- 建てたい家を具体的にイメージする
- 建築実例を事前に確認しておく
- 優先順位と妥協点を明確にしておく
- 信頼できる担当者がいるかどうかを見極める
- 口コミなどの第三者の意見を取り入れる
- アフターフォローの充実度を確認する
ここでは、上記6つのポイントを詳しく説明します。
建てたい家を具体的にイメージする
どのような家を建築し生活するのかを具体的にイメージすることで、ハウスメーカーと工務店を選択しやすくなります。
例えば、暖炉や土間を取り入れた間取りや、ビルトインガレージを使った駐車計画を希望する場合は、工務店のほうが選択肢は広がります。
一方、全館空調やメンテナンスフリーなどの高性能な家づくりを目指すのであれば、ハウスメーカーがおすすめです。
理想の家をイメージすることで、ハウスメーカーと工務店の選択がしやすくなります。
建築実例を事前に確認しておく
前述したように、理想の家をイメージすることは重要ですが、思い浮かばないことも多くあります。
ハウスメーカーと工務店それぞれの建築事例を確認し、イメージに近い事例が多く掲載されている建築会社を選びましょう。
工務店によっては、以前建てた家を見学できるサービスを提供している会社があります。
インターネット上の施工写真を見るのもよいですが、実際に建てられた家を見たり、住んでいる人の感想を聞けたりするのは貴重な経験です。
どのような方法で建築事例をチェックできるかも、事前に確認しておきましょう。
優先順位と妥協点を明確にしておく
家づくりをスムーズに進めるためには、すべての要望を家族で話し合いながら洗い出し、その上で優先順位付けすることがポイントです。
そうすることで、予算とのバランスが取れた家を建てられ、数年後に「やはりこの設備は要らなかった」と後悔することを防げます。
また、要望の優先順位付けは、ハウスメーカーと工務店を選ぶ際にも重要なポイントとなります。なぜなら、ハウスメーカーと工務店ではそれぞれ建築できる家のコンセプトが変わり、要望すべてを実現できないからです。
要望の優先順位付けと妥協点を明確にすることで、ハウスメーカーと工務店のどちらを選ぶべきか判断できます。
信頼できる担当者がいるかどうかを見極める
ハウスメーカーと工務店のどちらを選ぶかで迷った場合は、信頼できる担当者がいるほうを選びましょう。
家づくりは、担当者との信頼関係なくしては進められません。
不安や不満に対して真摯に相談に乗ってもらえるだけではなく、レスポンスの早い担当者が担当してくれることで、安全かつ満足のいく家を建てられるでしょう。
口コミなどの第三者の意見を取り入れる
ハウスメーカーと工務店に関する口コミは、インターネット上で多く確認できます。それらの口コミは実際にオーナーが感じたことそのものであり、事前にチェックすべきです。
ただし、口コミによっては競合他社が悪口を書いている場合もあるため、100%真に受けるのはリスクが高いといえます。
口コミを参考程度として捉え、総合的に判断することをおすすめします。
アフターフォローの充実度を確認する
家づくりは家が完成してからスタートですが、全く不具合が起きない家を建てることは、不可能といえます。
ハウスメーカーや工務店は家を建てたあとの不具合に対し、アフターフォローで対応しています。アフターフォローの内容は、ハウスメーカーと工務店で異なるため、どちらが自分に合っているのかを確認することが重要です。
このように、アフターフォローの充実度でハウスメーカーと工務店を選ぶ際には、事前に対応内容を確認しましょう。
ハウスメーカーと工務店をおすすめできる人の特徴
ここでは、ハウスメーカーと工務店をそれぞれおすすめできる人の特徴を解説します。
- ハウスメーカーをおすすめできる人
- 工務店をおすすめできる人
それぞれ見ていきましょう。
ハウスメーカーをおすすめできる人
ハウスメーカーをおすすめできる人には、次のような特徴があります。
- 高性能な住宅に住みたい人
- メンテナンスフリーな家に住みたい人
- 資産価値が高い家に住みたい人
- 大手の安心感は重要人
- 税制優遇を最大限に活かしたい人
家に対して明確な価値を求める人は、ハウスメーカーにメリットを感じる場合が多いでしょう。
また、誰もが知っている家に住むことに対してステータスを感じる人や、資産価値の高い家は投資面でも有効だと考える人も、ハウスメーカーを選ぶ傾向にあります。
ただ理想の家に住むだけではなく、さまざまな価値を持つ家に住みたいと考える人には、ハウスメーカーがおすすめです。
工務店をおすすめできる人
工務店をおすすめできる人には、次のような特徴があります。
- 建築費を抑えたい人
- 土地の費用を多く割り当てたい人
- 独自性の高い家を建てたい人
建築費を抑えたい要望を持つ人は、工務店を選ぶ場合が多くあります。また、建築費を抑えて土地に割り当てる費用を増やせば、希望エリアでの建築が実現可能です。
このように、予算を抑えたい人や、土地に対して高い要望がある人は、工務店を選ぶケースが多いといえます。
ほかにも、工務店はイチから自由設計できることで、唯一無二の家を建てたい人にもおすすめです。
ハウスメーカー・工務店に関するよくある質問
ここでは、ハウスメーカー・工務店に関するよくある質問を解説します。
- ハウスメーカー・工務店と建築会社の違いは?
- 工務店なのに費用が高い場合の理由は?
- 結局のところハウスメーカーと工務店はどちらに依頼すべき?
上記3つの質問に回答します。
ハウスメーカー・工務店と建築会社の違いは?
建築会社とは建物の建築を業種とする会社のことで、ハウスメーカーと工務店は建築会社に含まれます。また、分譲会社や賃貸住宅、新築マンションの施工会社も建築会社に該当します。
工務店なのに費用が高い場合の理由は?
工務店はハウスメーカーより建築費が安くなる傾向にありますが、入手困難な自然素材を使ったり建築が難しい間取りを設計したりした場合は、ハウスメーカーより高くなることがあります。
そのため、家づくりにおける要望の優先順位付けを必ずおこない、設計ごとの費用を確認するのがポイントです。
結局のところハウスメーカーと工務店はどちらに依頼すべき?
ハウスメーカーと工務店はどちらにもメリットとデメリットがあるため、イメージに合った家を建てられる会社を選びましょう。
ただし、資金計画上どちらで建てても問題がなく、間取りに大きなこだわりがないのであれば、アフターフォローが充実しているハウスメーカーを選ぶ人が多いといえます。
工務店・ハウスメーカーの違いを理解して自分に合った選択を
工務店とハウスメーカーのどちらを選ぶかは、注文住宅を建てた多くのオーナーが悩んだポイントです。
だからこそ、それぞれの特徴とメリット・デメリットをしっかり確認し、後悔のない選択をする必要があります。
ヤマカ木材は岐阜県を中心に注文住宅を供給している「工務店」ですが、大手ハウスメーカーと同等の高性能住宅を建築でき、アフターサービスも充実しています。
ハウスメーカーと工務店で悩んでいる方は、ぜひヤマカ木材をご検討ください。
QUOカードプレゼントキャンペーン実施中!
現在ヤマカ木材では、WEBでご予約いただいて来場されたお客様に最大で10,000円のQUOカードをプレゼントしています。
詳細はLINEよりお伝えしていますので、LINE友達登録後、ご確認くださいませ。