2021.12.28 お役立ち情報
新築住宅の保証の種類は?契約不適合責任や保証内容のポイントも解説
本記事では新築住宅における保証の種類について紹介しています。新築住宅の保証は、万が一の備えであり必須であることから、その保証の内容についてよく知っておきましょう。
前提として、2020年4月1日の民法大改正により、瑕疵担保責任は「契約不適合責任」という名称に変わっています。
ただし本記事では新築住宅における「住宅瑕疵担保責任保険」についても述べていることから、混同しないようご承知おきください。
今回は新築住宅の保証の種類をはじめ、契約不適合責任についても詳しく解説していきます。
保証内容のポイントも併せてご紹介しますので、最後までご覧いただけますと幸いです。
新築住宅に対する保証の種類
新築住宅に対する保証は、大きく二つにわけられます。一つが「建物の基礎や構造部分に関する保証」、もう一つが「設備や内装などに関する保証」です。
建物の基礎や構造部分に関する保証とは、柱や梁、屋根など主要な構造部分に対する保証です。
この保証には、法律で定められている「契約不適合責任」によるものと、施工会社が独自に設けた保証サービスがあり、それぞれで内容や期間が異なります。
詳しくは、この後の項目で説明しましょう。
一方、設備や内装などに関する保証については、壁紙やフローリング、システムキッチンやトイレなどの設備といった主要な構造部分以外に対する保証です。
主に、内装に関する保証は施工会社が独自に設け、設備に関する保証はそれぞれのメーカーが定めた保証になります。
契約書を見ると、保証(補償)に関する記述をいくつか見かけることがありますが、それぞれが何に対するものなのかを区別しながら、理解した上で契約することが重要です。
・建物の基礎や構造部分に関する保証
・設備や内装などに関する保証
こちらの項目で更に詳しく解説していきます。
建物の基礎や構造部分に関する保証
建物の基礎や構造部分に関する保証とは、建物の寿命に直結する重要な部分を指します。
ただし、本項で紹介する構造部分の保証は、後述の法律による契約不適合責任とは違い、ハウスメーカーなどが独自に定めた保証についての解説です。
各ハウスメーカーなどが定める独自の保証にはさまざまな期間が設けられており、その期間は20~60年と長期間の設定となっています。この期間は、住宅を長く保証してもらえるという安心感をアピールする狙いがありますが、これらは法的義務により保証される期間ではありません。
つまり、各ハウスメーカー等が独自に定めて保証していることから、万が一倒産した場合、上記保証はなくなるため、瑕疵担保責任保険とは分けて考える必要があります。
設備や内装などに関する保証
設備や内容の保証については、設備箇所によって細かく保証期間が設けられているのが一般的です。
それぞれの設備保証期間の目安は以下のとおりになります。
設備 | 保証期間の目安 |
---|---|
ユニットバス | 2〜3年 |
洗面台 | 1〜2年 |
トイレ | 1〜2年 |
フローリング | 2〜3年 |
外壁・屋根 | 5年 |
建具 | 1〜2年 |
壁紙 | 1〜2年 |
給湯器 | 2〜3年 |
上記のとおり、設備の保証は外壁・屋根を除いて1~3年程度が目安であることがわかります。
これらの保証期間は各設備の初期不良にはある程度対応できますが、設備によっては2年経過後に突然故障が発生する場合もあるため、注意が必要です。
なお設備の保証については、各設備メーカーの延長を受けられることもありますが、有償となる場合が多くあります。ただし、上記保証期間はハウスメーカーによって大きく変わる場合もあり、各社のサービスはさまざまなため、各社に問い合わせて比較してみるのもよいでしょう。
新築の義務保証となる契約不適合責任
建物の基礎や構造部分に関する保証には、法律で定められている「契約不適合責任」とよばれるものがあります。先述のとおり2020年4月1日における民法大改正の前は「瑕疵担保責任」と呼ばれていました。
契約不適合とは、引き渡された住宅に契約通りの性能や品質が確保されていないことです。その瑕疵(欠陥)に対して、新築住宅を建てた施工会社や販売した不動産会社が負う責任のことを、「契約不適合責任」といいます。
引き渡しから一定期間内に万が一、瑕疵が見つかった場合には、施工会社や不動産会社に対して無償で補修を依頼できるほか、場合によっては契約解除や損害賠償の請求が認められることもあるでしょう。
具体的には、建築基準法で定められた耐震性能を確保していなかったケースや、構造的な欠陥に起因する雨漏りがあったケースなどの場合に補償を求められることが多いです。
なお、契約不適合責任は2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」で定められており、施工会社や不動産会社に義務付けられたものになります。
・契約不適合責任で補償対象となる部分
・契約不適合責任の適用期間
・施工会社が倒産した場合
・住宅瑕疵担保履行法とは
それぞれ解説していきます。
契約不適合責任で補償対象となる部分
契約不適合責任で補償の対象となる部分について、国土交通省のホームページでは次のように示しています。
家を支える柱となる部分:住宅の基礎・基礎ぐい・壁・柱・床版・屋根板・小屋組・土台、筋かいなどの斜材・はりなどを指す横架材 雨水の浸入を防ぐ部分:屋根・外壁・開口部 ※引用:国土交通省「住宅瑕疵担保制度ポータルサイト」 |
大まかにいえば、建物の構造上で重要な部分や雨水の浸入を防ぐ部分に関する瑕疵について、施工会社や不動産会社には一定期間の責任を負うことが義務付けられています。
当然のことながら、構造的な欠陥ではない場合は認められません。
たとえば、構造部分のゆがみが原因ではない内外装の劣化や、雨どいを掃除しなかったことに起因する雨漏りなどは、契約不適合責任の対象外です。
契約不適合責任の適用期間
契約不適合責任は一定期間内までの瑕疵に対して適用されるものです。
その期間について、新築住宅の場合は引き渡しから10年間と法律によって定められています(品確法第95条)。
10年以内に見つかった瑕疵は、施工会社などが責任をもって無償で修繕などを行う義務があるということです。
なお、中古住宅の場合は売主が宅建業者か、個人かによって、期間が異なります。不動産会社などの宅建業者が売主の場合は、宅建業法により2年間の契約不適合責任が義務付けられています。
これに対して、個人が売主の場合は期間について特に決められていません。
売主が責任を負わないこともありますので、ご注意ください。
施工会社が倒産した場合
施工会社や不動産会社は、万が一に備えて「瑕疵担保責任保険」に加入しています。
新築住宅で瑕疵が認められたとき、その修繕にかかる費用はこの保険金を使って修繕する仕組みです。
また、契約不適合責任は引き渡しから10年まで適用されますが、その期間内に施工会社などが倒産した場合でも、瑕疵担保責任保険の保険金を使って他の施工会社に修繕を依頼できる仕組みになっています。
新築住宅に対する保険金の上限は2,000万円です(建築後10年以内の瑕疵について)。
保険金は原則として、瑕疵担保責任保険に加入している施工会社や不動産会社が受け取りますが、倒産した場合は建物の持ち主に支払われることもあります。
住宅瑕疵担保履行法とは
住宅瑕疵担保履行法とは、施工会社や不動産会社に対して契約不適合責任を果たせるだけの資力確保に努めることを義務付けた法律です。
具体的には、住宅瑕疵担保責任保険に加入するか供託金を納付させることによって、万一のときに買主に補償できるだけのお金を準備することを義務化しました。
契約不適合責任と住宅瑕疵担保履行法の二つがあることで、施工会社や不動産会社が倒産しても買主に不利益を生じさせない仕組みが整ったといえるでしょう。
新築の保証内容のポイント
新築住宅に対する保証は、法律によって定められた契約不適合責任のほかにも、施工会社が独自に提供する保証サービスもあります。
施工会社の保証サービスは、基礎や構造など契約不適合責任の対象となる部位はもちろん、内装や外装など契約不適合責任の対象外となる場所についても保証してくれるケースが多いです。
ただし、その保証内容は施工会社によって大きく異なります。
会社によっては契約不適合責任の対象部位しか対応しないところもありますし、建物のほぼすべての部位を対象としているところもありさまざまです。
また、保証期間については部位によって異なるところもあります。
前述のとおり、内装の壁紙クロスや建具は1~2年、フローリングは3~5年など細かく規定している施工会社もありますし、建物のあらゆる不備に対して20~60年もの保証期間を設けているところもあるため、確認すべきポイントです。
保証の対象が多岐にわたるため一つひとつを確認するのは重労働ですが、施工会社の保証サービスを利用する際には事前に内容を隈なくチェックしたうえで契約することをおすすめします。
・保証期間の最大延長期間
・アフターサービスの内容
・長期保証やアフターサービスを受ける
それぞれの内容を詳しく説明していきます。
保証期間の最大延長期間
保証の最大延長期間で最も多いのは30年ですが、各ハウスメーカーの中には前述のとおり60年保証や、一部では永年保証などを謳う会社も見受けられます。
ただし上記の保証には条件があり、初期の保証期間が終了したあとに必要に応じて有料点検や有償工事を継続して行っていくことを前提としている場合も多いです。
したがって建物によっては、保証を継続するために多大な費用を要するケースも考えられるため、単純に永年保証とはいえないこともあるでしょう。そのため、保証期間の中で無料対応の部分と有償対応の部分を事前に確認しておくことが重要です。
アフターサービスの内容
新築のアフターサービスの内容は、ハウスメーカーによってさまざまです。
アフターサービスの基本は点検・保証ですが、中には以下のようなサービスを提供している会社もあります。
・住宅履歴情報の管理
・長期間の無償点検
・長期間の設備無料保証
・24時間オンラインサポート
上記のように、基本的な点検・保証にプラスアルファのサービスがあることで、新築購入後の安心感や満足感が増すでしょう
また、新築は建てるまでよりも建てた後が重要であり、アフターサービスは建築会社の本質が見えるともいえるため、これらは慎重に比較する必要があります。
もっとも、アフターサービスが重要であることは多くの建築会社も認識しているポイントのため、各社のホームページにも詳しく解説されているでしょう。
逆に、ホームページにアフターサービスについての記述が十分ではないと感じた場合には、その会社での建築は見送ったほうがよいかもしれません。
長期保証やアフターサービスを受ける
契約不適合責任を終える11年目からの保証について、有料になる内容がある点も確認したいポイントといえます。
長期保証を用意している施工会社は、その会社で定期メンテナンスを継続的に行うことを前提条件としているところが多いです。
定期メンテナンスは、引き渡しから11年目以降も5~10年ごとに実施されますが、前述のとおり、メンテナンス項目のなかに無料の点検と有料の点検が設けられていることがあります。
すべて無料だと思って依頼し、後で請求書が届いて気付く方も少なくないようですから、有料の点検は何かをしっかり確認しましょう。
また、契約内容によっては、施工会社以外のところで勝手に改築や修繕などをすると保証が継続できないこともあります。
他社にリフォームを依頼したり、自分でDIYしたりする際には、施工会社の保証条件に反しないかを確認したうえで実施するよう注意しましょう。
ヤマカ木材の保証内容
ヤマカ木材では、お客様に安心して住んでいただけるよう、保証にも力を入れています。
点検を行う期間や保証内容については以下をご確認ください。
・定期点検
・住宅設備の10年保証
・最長60年の長期保証を受けられる
それぞれ解説していきます。
定期点検
ヤマカ木材では、引き渡しから3ヵ月・6ヵ月の点検があり、以降毎年1回の無償点検をします。
定期点検に関しては一定期間経過後には有償となるハウスメーカーも多い中、ヤマカ木材では年1回の点検は無償で行えるため、コストも抑えられ、同時に安心感も得られるでしょう。
また、定期点検以外にもメンテナンスカードを住宅ごとに発行しているため、各住宅の状況を即座に把握できるようになっています。
住宅設備の10年保証
住宅の設備保証は、前述の表でご紹介したとおり、設備の種類によって1~3年程度の保証が一般的なのに対し、ヤマカ木材では10年間の保証を設けています。
引き渡し日から10年間、自然故障が発生した場合、無償で何度でも修理を受けられるため、メリットは大きいといえるでしょう。
また、急な故障にも対応が可能な24時間受付のコールセンターも設けているため、定休日などで何日も連絡が取れないなどといった問題も起こりません。
例えば冬場の給湯器の故障などは、24時間対応のコールセンターがあるのとないのとでは雲泥の差があるため、大きなメリットといえます。
最長60年の長期保証を受けられる
ヤマカ木材では最長60年の長期保証が受けられます。
初期保証についても20年の期間を設けていますが、加えて10年ごとに保証を延長でき、構造と防水に関する施工不良について、長期的な保証が可能です。
また基本構造においても、ヤマカ木材では耐震等級3を標準仕様としていることから、長期保証はもとより、基本的な建物についても強固に作られているため、二重の安心があります。
さらにヤマカ木材は地盤についても20年の保証があり、建物以外にも万全の体制を整えている工務店です。
新築住宅の保証に関するよくある質問
新築住宅の保証に関するよくある質問をまとめました。保証については同じような質問を持っている方も多いため、自身に当てはめて確認してみると良いでしょう。
・10年保証期間内で不具合が出やすい部分とは?
・リフォーム工事した部分は新築の瑕疵保険の対象になる?
上記2点を詳しく解説していきます。
10年保証期間内で不具合が出やすい部分とは?
10年の保証期間内において、不具合が出やすい主な部分は、屋根・外壁・ベランダが挙げられます。やはり住宅の外部は常に外気に晒されていることから、内部に比べてダメージを受けやすいといえるでしょう。
そのため上記箇所は不具合が出やすいことから、年1回以上の点検を怠らず、各部分の変化にもすぐ気づけるように常に目を配っておくことが重要です。
リフォーム工事した部分は新築の瑕疵保険の対象になる?
リフォーム工事は新築時における瑕疵保険の対象にならないため注意しましょう。
新築の瑕疵保険は、新築時の主要構造部部分や雨漏りの侵入を防ぐ部分に限られるため、リフォームによる保険については、リフォーム瑕疵保険に加入する必要があります。
リフォーム瑕疵保険の期間は、構造主要部分および雨水の侵入部分に対して5年、その他の部分で1年が限度です。
そのため、新築時の瑕疵保険の保証期間内においてリフォーム瑕疵保険に加入せずにリフォームを施し、その後不具合が生じた場合にはどちらの保証も受けられない場合があります。
このような事態に陥らないように、保証期間内のリフォームは新築を建てた会社と別の会社には依頼しないことが大前提です。
新築の保証内容や条件を確認して契約しよう
今回は、新築住宅の保証の種類や瑕疵担保責任保険との違いや、保証内容のポイントなどについて詳しく解説してきました。
新築は一言に「保証」といっても、その内容や条件には各社さまざまな特色があることをご理解いただけたのではないでしょうか。
各建築会社の保証内容および保証条件をよく確認のうえ、検討することを忘れないようにしましょう。
ヤマカ木材は無垢材を用いた自然派住宅をベースに、安心・充実の保証とアフターサービスを提供しています。新築住宅の建築は、自然素材・高耐震性・長期安心保証のヤマカ木材へお気軽にご相談ください。
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