2024.02.28 お役立ち情報
住宅ローンと車のローン(カーローン)は併用できる?同時利用の影響も
この記事では、住宅ローンと車のローン(カーローン)は併用できるのか解説していきます。
金融機関が提供するローンにはさまざまな種類があります。特に、住宅ローンとカーローンは多くの人に馴染みのあるローンです。
ただし、2つのローンを同時利用することにはリスクがあります。
この記事では、住宅ローンとカーローンを併用した場合の影響や注意点も解説します。住宅ローンやマイカーローンの審査に通りやすくする対策も解説するので、住宅ローンとカーローンを検討している人はぜひ最後までお読みください。
【この記事でわかること】
- 【結論】住宅ローンとカーローンは併用できる
- 住宅ローンもしくはカーローンを先に組んでいた場合の影響
- 住宅ローンとカーローンを併用する場合の注意点
- 住宅ローン・マイカーローンの審査に通りやすくする対策
目次
【結論】住宅ローンと車のローンは併用できる
結論として、住宅ローンとカーローンは併用できます。
金融機関が審査を行う際は、契約者に無理なく返済してもらうことを目的とした、「年収に対して一定割合以上のローンを組ませない」という制限があります。その制限を判断するための基準として”返済負担率”があります。
返済負担率が金融機関の定める基準以下であれば住宅ローンとカーローンは併用することが可能です。ここでは、以下2つの項目を解説します。
- 重要となる返済負担率とは
- 返済負担率の計算方法
それぞれ見ていきましょう。
重要となる返済負担率とは
そもそも返済負担率とは、年収に対して住宅ローンやカーローンなどの総返済額が占める割合を指します。
返済負担率の基準は金融機関によって異なりますが、20〜35%以内に設定されていることがほとんどです。
返済負担率の計算方法
年収に返済負担率を掛けることで、1年あたりの借入可能額が計算できます。計算式は、以下の通りです。
年間の借入可能額=年収×返済負担率 |
例えば、年収700万円で返済負担率最大35%の場合、年間の借入可能額は245万円となります。
借入希望額が借入可能額を超えると返済するのが難しいと判断されるため、審査に通らないことも少なくありません。
また、返済負担率の計算をする際は住宅ローンとカーローンを合計した金額で計算することに注意が必要です。合計金額が年間の借入可能額を超えなければ、併用しても問題ないと金融機関に判断されます。
住宅ローンもしくは車のローンを先に組んでいた場合の影響
ここでは、住宅ローンもしくはカーローンを先に組んでいた場合の影響を、以下の2つのケースに分けて紹介します。
- 借入可能額が借入希望額に届く場合
- 借入可能額が借入希望額に届かない場合
順番に見ていきましょう。
借入可能額が借入希望額に届く場合
借入希望額よりも借入可能額が多い場合は、特に問題はありません。
また、カーローンがないからといって金利が優遇されるケースはほとんどありません。借入希望額より借入可能額のほうが多いという審査結果であれば、そのまま住宅ローンを組めるでしょう。
借入可能額が借入希望額に届かない場合
借入希望額を借入可能額が下回った場合、返済負担率が圧迫している可能性が高いといえます。
借入年数を長くしたり、カーローンを一括返済したりしましょう。返済負担率を低くすることで、金融機関の審査内容を改善できます。
住宅ローンと車のローンを併用する場合の注意点
住宅ローンとカーローンを同時利用する際には、金融機関の審査結果が良い条件となるようにしておく必要があります。
また、ローンを組むだけでなく実際の家計にどのくらいの影響があるのかも把握しておきましょう。
- なるべく車のローン完済後に住宅ローンを申込む
- 家計への負担を考慮する
- なるべく同じ金融機関でローンをまとめる
順番に見ていきましょう。
なるべく車のローン完済後に住宅ローンを申込む
住宅ローンとカーローンが同時利用できるからといっても、借金は少ないほうが良いでしょう。そのため、カーローンを一括完済したあと住宅ローンを組むことをおすすめします。
金融機関からの回答も改善され、保証料などの費用を大きく抑えられます。
家計への負担を考慮して借入額を抑える
住宅ローンとカーローンを同時に組む場合、家計への負担を考慮して借入額を抑えることが重要です。住宅ローンとカーローンの合計返済額が大きくなるほど、生活費や将来の予備費など、ほかの重要な支出に充てる余裕が失われてしまいます。
不動産会社やファイナンシャルプランナーなどと相談しながら、コストを下げられるところがないか確認してみましょう。
なるべく同じ金融機関でローンをまとめる
住宅ローンとカーローンのそれぞれで金利の低い金融機関を選ぶのも良いですが、併用するのであれば同じ金融機関にまとめるのもおすすめです。
すでに住宅ローンを借りている場合は、契約者の信用履歴や収入情報、健康状態などを総合的に判断されているほか、金融機関との信用関係が構築されています。そのためカーローンを組む際に、返済能力を考慮した適切な融資条件を提供してくれる可能性が高くなります。
また、同じ金融機関でローンを組むことで、手続きや管理が簡素化されます。返済日の管理や連絡先の変更など、ローンに関する手続きが一元化されるため、ミスや忘れがちなことを防げるでしょう。
住宅ローン・マイカーローンの審査に通りやすくする対策
ここでは、住宅ローン・マイカーローンの審査に通りやすくする対策を紹介します。
- 抱えている負債は返済しておく
- 複数のローンは1つの金融機関にまとめる
- 余裕を持った返済負担率で返済計画を立てている
それぞれ見ていきましょう。
抱えている負債は返済しておく
住宅ローンやカーローンの審査に通過するためには、抱えている負債をきちんと返済しておくことが大切です。負債があると返済負担率を圧迫してしまい、新たなローンを組む際に審査に落ちる可能性が高くなります。
クレジットカードの未払い残高や消費者金融からの借入など、現在の負債をできるだけ早く返済することで、審査に通りやすくなります。
複数のローンは1つの金融機関にまとめる
複数のローンは1つの金融機関にまとめることで審査に通りやすくなります。
また、交渉次第では金利優遇を受けられ、与信状況に問題がなければ有利な条件でローンが組めるでしょう。
余裕を持った返済負担率で返済計画を立てている
返済計画を立てる際は、余裕を持った返済負担率を考慮することが重要です。一般的に返済負担率は、20〜35%の範囲であれば無理なく返済できるといわれています。
しかし、申込者の属性や取引実績などを総合的に判断した結果、35%を超えても審査に通ることが少なくありません。
できるだけ立派な住宅や車を所有するために高額な借入をしてしまう人もいますが、急な出費や生活の変化に対応するためにも、余裕を持った返済負担率で返済計画を立てましょう。
住宅ローンと車のローンをまとめることはできるのか
住宅ローンとカーローンを同じ金融機関で組むことは可能ですが、複数のローンを1つにまとめる”おまとめローン”は多くの場合利用できません。
なぜなら、住宅ローンは住宅を購入するためのローンでカーローンは車を買うためのローンであるなど、それぞれの目的に応じた契約期間や金利が適用されているからです。
住宅ローンとカーローンを1つにまとめて金利を下げたい場合は、それぞれ頭金にする予定であった自己資金で車を購入することをおすすめします。
ただし、住宅ローンに車の購入費用を上乗せしてローンを組んでしまうと契約違反となります。最悪の場合、一括返済を請求されることも少なくありません。
住宅ローンや車のローンに関するよくある質問
ここでは、住宅ローンやカーローンに関するよくある質問に回答していきます。
- 住宅ローン融資の決定後に車のローンを組んでも大丈夫?
- 住宅ローンにマイカーローンを組み込むならタイミングはいつ?
- 住宅ローンや車のローン返済で生活が苦しい場合はどうする?
順番に見ていきましょう。
住宅ローン融資の決定後に車のローンを組んでも大丈夫?
カーローンを組んでも返済負担率に収まる場合は問題ありません。ただし、金融機関の担当者に確認することをおすすめします。
最悪の場合、住宅ローンの本審査を通過できず不動産売買の違約金を支払うことにもなるので、しっかりと確認しましょう。
住宅ローンにマイカーローンを組み込むならタイミングはいつ?
先述の通り、住宅ローンにマイカーローンを組み込むことは原則できません。
先に住宅ローンを組んでいて後からカーローンを組む場合は、カーローンが住宅ローンの借入額に影響を与えることはないため、タイミングはいつでも問題ありません。資金に余裕が生まれたときに組むと良いでしょう。
住宅ローンや車のローン返済で生活が苦しい場合はどうする?
ローンがスタートした後に、収入が減ったり支出が増加したりすることはあります。もし生活が苦しいと感じた場合は、金融機関の担当者に相談しましょう。
金利の支払いを延期してもらえるケースや、状況に応じた対応をしてくれるケースもあります。
住宅ローンと車のローンを併用する際は計画的に実行しよう
住宅ローンと車のローンを同時利用することは可能であるものの、家計とのバランスが非常に重要です。そのため、可能であればファイナンシャルプランナーのアドバイスを受けるなど、資産運用のプロに意見を求めましょう。
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