2021.04.05 お役立ち情報
ネット銀行の住宅ローンはお得?従来の銀行ローンとの違いやメリット・デメリット
金利の低さや手軽に使える利便性が人気の「ネット銀行」。一般の銀行と同じように、現金の払い戻しや振込といった取引はもちろん、住宅ローンも利用できます。
とはいえ、「利用したいけど、なんとなく不安」と感じている方も少なくないでしょう。今回は、ネット銀行のメリットやデメリットなどの特徴をはじめ、利用する際のポイントを整理してお伝えします。
目次
ネット銀行の住宅ローンの特徴は?
ネット銀行は、街中にある従来の銀行と同じように利用できる点もあれば、ネット銀行ならではの利用法など違う点もあります。ここで、住宅ローンの利用に関して従来の銀行と同じ点と違う点をまとめてみました。
ネット銀行と従来の銀行の同じところ
従来の銀行で住宅ローンを利用すると、諸経費の一つとして「保証料」が必要なところがあります。保証料は借入期間などによって異なりますが、多くの銀行では借入額の2%くらいが目安です。
一方、ネット銀行には保証料はありませんが、代わりに「事務手数料」が必要になるところが大半です。これも金融機関によって異なりますが、事務手数料の目安は借入額の2%くらい。従来の銀行の保証料と差はほとんどありません。
ただし、借入期間が短い契約だとネット銀行の手数料のほうが高くなるケースもあります。従来の銀行の保証料は、借入期間が長いほど安くなる傾向がありますが、ネット銀行の手数料は借入期間を問わず同じというところが多いです。借入期間の短い方は、トータルコストをシミュレーションした上で判断されることをおすすめします。
ネット銀行と従来の銀行の違うところ
ネット銀行ならでは特徴の一つが、団体信用生命保険(団信)のサービス内容です。
団体信用生命保険も、通常の保険商品と同様に基本プラン(死亡および1級高度障害)に必要なオプションを付加して契約します。このオプションについて従来の銀行では有料になることが多いのに対し、ネット銀行だと無料のところもあります。
よくあるのが、「全疾病保障(特約)」「がん50%保障」といったオプション。これらが無料で付けられるところもあれば、金利を上乗せすることで保障内容を充実させられるネット銀行もあります。金利がアップしても従来の銀行の金利よりも低く設定されていますから、万一のことを考えるとネット銀行の方がお得に使えるといえます。
ネット銀行の住宅ローンのメリット
団信のほかにも、ネット銀行の住宅ローンを利用した方がメリットを享受できることがいくつかあります。例えば、以下のような利点が挙げられます。
金利が低い
ネット銀行のいちばんの特徴は、低金利で利用できること。変動金利の商品であれば、年0.5%以下というところもいくつかみられます。
ネット銀行は、店舗を持たないので維持費を節約できること、また基本的にはオンラインで取引をするため行員の対応など人件費を抑えられることなどの理由で経費削減をしているため、従来の銀行と比べると金利を低く設定できるのです。
金利が0.1%違えば、トータルの支払額は数十万から数百万円も変わります。より低いネット銀行を選ぶことで、家計の負担も軽減できるでしょう。
取引の手間を省ける
ネット銀行の取引は、ホームページやメールといったオンラインを始め、電話、郵送で行うのが一般的です。利用者は銀行に一度も足を運ぶことなく、口座開設から住宅ローンの契約まで進められます。
契約に必要な書類は、郵送やスマホで撮影した写真をウェブ上で送るなどして対応。書類の不備などがあって何度も銀行を行き来する手間も省けます。金融機関の中には、契約書への署名や捺印が不要というネット銀行もありますし、特別なアプリやツールを用意する必要もありません。
何よりも便利に感じるのは、審査です。事前審査はオンラインで簡単に申し込めますし、審査時間も即日というところが多いです。また複数の銀行に申し込んでも、その都度、銀行に行くこともありませんから、時間を大幅に短縮できるでしょう。審査結果もオンラインや郵送で伝えてくれますから、家にいながら好条件の住宅ローンを選ぶことも可能です。
手数料や諸経費も安い
契約時にかかる諸経費や、繰り上げ返済などの手数料も安く設定されている点も、ネット銀行の魅力です。
繰り上げ返済の手数料は、従来の銀行でも無料というところが増えてきましたが、ネット銀行だと、その都度かかる保証料も無料であったり、契約変更時に必要な印紙代も不要だったりするところもあります。
また、ネット銀行の定期預金の金利は従来の銀行よりも高く設定されているところが多いですが、住宅ローンを利用することで金利がさらに上乗せされるといったサービスを展開する金融機関もあります。メインバンクとして利用すれば、よりお得に利用できるでしょう。
ネット銀行の住宅ローンのデメリット
さまざまな魅力があるネット銀行ですが、メリットがあればデメリットもあります。利用する際には、以下のデメリットも承知しておきましょう。
審査基準のハードルが高い
従来の銀行では、契約者の人柄や収入の変化、家庭環境といった情報を、対面相談を通じて行い、総合的に審査判断しています。
一方、ネット銀行には窓口がないので、提出された書類の内容が重視される傾向にあります。このため、審査基準は従来の銀行よりも厳しいところが多いようです。
実際、あるネット銀行では前年度の収入が400万円以上なければ住宅ローンを申し込めないなど借り入れ条件が厳しい金融機関もありますし、別のネット銀行ではクレジットカードの支払い遅延があると他の条件を満たしていても審査に落ちるケースもあるようです。「ネット銀行よりも、従来の銀行のほうが借りやすい」という利用者の声も、よく聞かれます。
ちなみに事前審査は、従来の銀行よりもネット銀行の方が通りやすいですが、これは審査内容がまったく異なるため。ネット銀行の事前審査では年収や借入額など簡易的な情報のみで行いますが、本審査では自己資金率や物件の担保価値など厳しく見られるため、「事前審査が通ったから安心」とはいえないことを把握しておきましょう。
対面相談ができる銀行が少ない
先ほどから述べているように、ネット銀行には窓口がなく「気軽に相談できない」こともデメリットとして挙げられます。
従来の銀行であれば、窓口で金利や借入額の相談などもできるため、支払額を抑えるアドバイスを受けたり、場合によっては優遇処置が受けられたりする可能性もあります。ネット銀行にも、コールセンターを用意しているところもありますが、電話やオンラインだけだと心配という方には向かないかもしれません。
また、ネット銀行で申し込みをする際には、個人情報などの観点から不動産会社や施工会社が関与できないことも注意したいポイントです。従来の銀行であれば、手続きに関するアドバイスを不動産会社などの専門スタッフもしてくれますが、ネット銀行は書類の手配から返済計画の作成、提出書類のチェックもすべて自分でやるのが原則です。自信のない方は、不動産会社や施工会社の窓口を通じて従来の銀行から借り入れた方が安心でしょう。
手続きに時間がかかることも
ネット銀行との取引はメールや郵送が基本ですが、提出書類に不備があればやり取りをする回数が増え、審査に通るまでに時間を要すことがあります。そのやり取りの間に、せっかく見つけた好条件の物件を別の人が契約してしまうというリスクも考えられるでしょう。
また、本審査では物件の担保評価を行う専門スタッフが現地で査定するネット銀行もありますが、もともと少人数で経営しているため査定や審査に時間がかかることもあります。従来の銀行なら3日程度で結果が出る内容でも、ネット銀行では1週間以上かかるケースもあり、余裕をみて申し込むことがポイントになります。
ネット銀行の住宅ローンの手続きの流れ
住宅ローンを借り入れるまでの流れは、従来の銀行とほぼ同じです。手続きはオンラインや郵送などで完了するため、銀行に足を運ぶ手間が省けるという点で大きなメリットがあります。
ここでは、新築住宅を購入するケースを例にネット銀行の住宅ローン手続きの流れを紹介しますが、金融機関によって異なる場合もありますから、詳しくは利用するネット銀行に確認しましょう。
事前審査
事前審査の申し込みは、ネット銀行のホームページから行います。パソコンやスマートフォンで必要事項を記入して送信。審査結果はネットで確認できます。即日回答のところが多いようです。
本審査
本審査では、団体信用生命保険の申し込みもあわせて行います。必要書類は、郵送またはネット上にアップロードすることで提出します。金融機関の中には、物件の担保査定を実施するところもあります。その場合は、立ち合いのスケジュールも調整しましょう。
本審査の結果も、ネットで確認できます。
契約
利用するネット銀行の口座を持っていない方は、口座を開設してから契約へと進みます。ネット銀行に契約書作成を依頼するとともに、不動産会社や施工会社に借入日の調整を行います。
契約書が届いたら、内容をしっかり確認したうえで締結しましょう。捺印して郵送するところもあれば、電子契約で対応できるところもあるようです。
決済~住宅ローンの実行
契約時に売主(不動産会社や施工会社など)と登記関連の書類を作成する司法書士が一堂に会し、立会決済を行うところもあります。この場合は、不動産会社や司法書士事務所など指定された場所に集まり、必要書類の授受や登記書類の確認、登記登録手続きなどを済ませます。
立会決済がない場合は、司法書士と面談を行い、必要書類の授受や登記書類の確認、登記登録手続きを進めます。
手続が完了すれば、融資実行です。
ネット銀行の住宅ローンで必要なものは?
住宅ローンの審査時には、提出が求められる書類が複数あります。これらの書類は自分で用意する必要がありますし、書類に不備があれば1からやり直しになりますので、各行のホームページで確認したうえでそろえるようにしましょう。
以下は、一般的なネット銀行の審査で必要とされる書類です。
事前審査
・源泉徴収票または確定申告書
・勤務先に関する資料(資本金や住所などがわかるもの)
本審査
・本人確認ができる書類(住民票の写し、運転免許証、パスポートなど)
・源泉徴収票または確定申告書
・課税証明書または住民税決定通知書(給与所得者のみ)
・事業税納税証明書(自営業者のみ)
・売買契約書
・重要事項説明書
・登記事項証明書
・請負契約書・工事見積書(戸建住宅の場合)
・建築確認申請書一式
・検査済書
・健康診断結果証明書
そのほか、住宅ローン以外に借り入れがある場合は、返済予定表の作成を求めるところもあります。提出書類は各行によっても異なりますから、詳しくは利用するネット銀行のホームページで確認しましょう。
ネット銀行の住宅ローンはこんな人におすすめ
家にいながら住宅ローンの契約を進められるのが、ネット銀行を利用する最大の魅力です。とりわけ、銀行を回る時間がないなど忙しい人にとって、重宝するサービスでしょう。インターネットが利用できる環境があれば、どこからでも申し込みができますし、土日や祝日に契約を進めることも可能です。
「窓口に相談しないと不安」という方なら、コールセンターを用意しているネット銀行だと安心でしょう。専門スタッフと電話やSkype、Zoomなどを使って相談しながら契約を進められます。
また、ネット銀行にはキャッシュカードはありますが、通帳は発行されません。預金残高はネットで確認するのが基本ですから、通帳を持たないことに抵抗がないこともポイントかもしれません。
借り換えの利用者が多いネット銀行
ネット銀行で住宅ローンを利用されている方の中には、借り換えが目的の方も少なくありません。借り換えであれば、契約までに時間がかかっても大きな影響はありませんし、残債も少なくなっているため事務手数料も軽減できます。
実際に、新規契約は窓口で相談できる従来の銀行で行い、その後、金利の低いネット銀行に借り換えをしてトータルの支払額を減らせたという方も、たくさんいらっしゃいます。繰り上げ返済の手数料も無料ですから、借り換え後に短期間で返済したいという方にも向いているでしょう。
まとめ
住宅ローンをお得に利用するには、自分に適した金融機関や住宅ローン商品を選ぶことが重要なポイントです。
窓口で相談できる安心感を得たい人であれば従来の銀行の方が良いですし、それよりも利便性や金利が低いというメリットを享受したい人であればネット銀行が向いているといえます。
市場には多くの金融機関があり、住宅ローン商品もたくさん登場しています。しっかり検討した上で、自分にぴったりの商品を選びましょう。
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