子育てに励む方なら、育児環境の整っている自治体を街選びの条件にされている方も多いのではないでしょうか。今回紹介する津島市も、医療費助成が充実している点で育児世代に人気のある街です。

気になる土地価格や地価はどれくらいなのでしょうか。津島市で土地を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。

津島市の地域情報

名古屋市から西へ約15kmの場所に位置する津島市は、人口約6万人。名古屋のベッドタウンとして発展した都市です。

ただ、歴史の古い街でもあり、近世は「信長の台所」ともいわれ尾張国の商都として栄えた街でもあります。現在でも「商都・津島」は健在。愛知県で展開するアオキスーパーやヨシヅヤといった食品スーパーの本社は、津島市にあります。また、全国展開するガソリンスタンド宇佐美鉱油の本社も津島市です。

津島市のもう一つの特徴として、手厚い医療費助成制度も挙げられます。中学生までの医療費は完全無料化。さらに、所得制限はありますが18歳までも無料化としており、実質的に子どもが高校を卒業するまでにかかる医療費を市が負担してくます。なお、市内には津島市民病院、津島中央病院、安藤病院など大きな病院も各地にありますから、育児世帯にとって安心して暮らせる街でしょう。

津島市の土地平均購入価格

2020年の土地取引情報をもとに、津島市の不動産相場を見ていきます。

津島市の土地の価格相場は、12.7万円/坪（3.8万円/m2）。50～60坪くらいの標準的な土地だと700万円前後といえるでしょう。隣接する自治体と比べると、愛西市（坪単価8.2万円、1m2あたり2.5万円）よりも高いですが、蟹江町（坪単価19.7万円、1m2あたり5.9万円）よりも安く購入できそうです。

なお、土地の価格は地域によって異なります。名鉄津島線の「津島駅」周辺にある柳原町や立込町、橘町などの土地取引価格は1,800～2,500万円、坪単価は20～25万円くらいが相場のようです。比較的にリーズナブルなのが駅から徒歩20分くらいに位置する愛宕町エリアで、土地取引価格は1,800万円前後、坪単価は15万円くらいの土地が多く見られます。

同じく名鉄津島線で名古屋に近い「青塚駅」が最寄駅となる神守町エリアだと、土地取引価格は1,500万円前後、坪単価は15万円のくらいが相場のようです。最寄駅といっても神守町からは3kmほど離れていますから、駅から遠いので土地が安いということになるでしょう。

なお、上記に挙げた愛宕町や神守町は津島市で不動産取引の多い地域でもあります。このほか、鉄道路線から離れた唐臼町エリアも取引の多い地域。坪単価が約10万円とリーズナブルな価格が魅力なのかもしれません。

※国土交通省「不動産取引価格情報（2020年）」をもとに算出
https://www.land.mlit.go.jp/webland/servlet/MainServlet

津島市の土地評価額の動向

不動産取引価格を決める要素には、国土交通省が毎年公表する「公示地価」もあります。
2021年に公表された津島市の公示地価について、市全域の平均は坪単価20万6,800円（6万2,557円/m2）でした。実際の不動産取引価格と比べて、ほぼ同じくらいだといえるでしょう。

近年の地価動向をみると、津島市はバブルが崩壊した1992年以降、30年近くにわたり下がり続けています。1991年には坪単価が80万円近くあったので、4分の1にまで下がったことになります。

ただし、実際の不動産取引価格は土地の状況や売主の希望など、さまざまな要因が反映されるため、地価と一緒に下がり続けているとはいえません。現に取引価格は上下しており、タイミングが良ければ、好条件の土地をリーズナブルな価格で購入できる可能性もあります。

※国土交通省公表「2021年公示地価」、愛知県庁による基準地価を使用
https://tochidai.info/aichi/tsushima/

津島市の地価ランキング

津島市の住宅地の地価を、エリア別に見ていきましょう。津島市の地価TOP10は、以下の通りです。

※国土交通省公表「2021年公示地価」、愛知県庁による基準地価を使用
https://tochidai.info/aichi/tsushima/

上位の地点は、津島駅から徒歩20分圏内で占められています。いずれの地点も、実際の不動産取引価格と相違がないので、地価に適正な取引が行われていることも伺えるでしょう。

神守町字こがねは青塚駅から約3km離れた場所ですが、田畑が残る新興住宅地として人気のある地域です。

東中地町2丁目は、最寄駅が日比野駅（安西市）になりますが、津島駅からもそれほど離れていないので、両駅使える点で魅力のある地域です。

まとめ

バブル期には、名古屋のベッドタウンとして津島市は大きく発展しました。しかし、バブル崩壊後は都心回帰が進み、津島市の地価は大きく下がっています。

だからといって、魅力が失われているわけではありません。育児世帯にとって医療費助成制度が充実している自治体は大きな魅力です。愛知県でも津島市ほど優遇処置のある自治体は珍しいですから、街選びの候補として検討されてはいかがでしょうか。

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