2020.02.04 お役立ち情報
子育てにはいくら掛かる?教育費貧乏にならないための一生にかかる教育費のまとめ
子どもが生まれてから社会人になるまでにかかるトータルの養育費は、2,000万円とも3,000万円ともいわれます。
なかでも大きなウエイトを占めるのが、教育費です。
進路によっても異なる教育費ですが、大学を卒業するまでにどれくらい必要か想像できますか?
ここでは、幼稚園に入園してから大学を卒業するまでにかかる教育費をリサーチしました。
※教育費の出典について
幼稚園、小学校、中学校、高校までの学校教育費・学校外活動費は、文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」より出典。保育園は、厚生労働省「地域児童福祉事業等調査結果の概況(平成27年)」より出典。私立大学の入学金・授業料は文部科学省「平成29年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金、国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」より出典。いずれも、1年間にかかる教育費です。
目次
幼稚園・保育園でかかる年間教育費
まずは、幼稚園や保育園に入園したときの年間保育料の平均額です。
・公立幼稚園 13万9,752円
・私立幼稚園 36万2,258円
・認可保育園 25万3,656円
・認可外保育園 47万9,995円
仮に3歳から3年間通うとなれば、公立幼稚園で約42万円、私立幼稚園だと約109万円、認可保育園が約76万円、認可外保育園は約144万円の保育料がかかることになります。
ただ、共働き世帯が多くなっている現在では、保育園に4~5年通わせる方も少なくないでしょう。その場合は、さらに多くの保育料がかかることになります。
なお、地域にもよりますが、幼稚園は公立が少なく園児全体の84.5%が私立に通っています(文部科学省「平成30年度学校基本統計」)。
こうした自治体では、私立幼稚園児がいる家庭に対して補助金を用意しているところもありますので、ぜひチェックしてみましょう。
※令和元年10月より、幼稚園と保育園でかかる保育料の無償化がスタートしました。上記データは、無償化前のものです。
小学校でかかる年間教育費
小学校に入学すると、授業料のほかにも教材や学用品、実習材料費などの費用がかかってきます。
これらを含めた学校教育費(年間)の平均額は、以下の通りです。
・公立小学校 10万6,830円
・私立小学校 95万1,802円
私立小学校の学校教育費は、公立の約9倍という結果です。
6年間通うと、公立で約64万円、私立だと約571万円の教育費が必要になります。
学校の運営費を自ら賄う必要がある私立では、授業料がどうしても高くなってしまいます。
ちなみに、私立小学校に通う児童数は全体の約1.2%で、大半が公立小学校に通うのが実情です(文部科学省「平成 30 年度学校基本統計)。
注目すべきポイントは、公立小学校の年間学校教育費は、公立幼稚園の保育料よりも安いという点。
さまざまな教材が必要になるものの、家計に占める教育費の割合は抑えられる時期でもあるのです。
ただし、習い事など学校外教育費が増える傾向にありますので、将来を見越してお金の使い道を考えることも大切です。
中学校でかかる年間教育費
中学生は、教材や学用品の購入費のほか、部活動にかかる費用や修学旅行の費用など何かとお金のかかる時期です。
そんな中学生の年間学校教育費の平均額は、以下の通りです。
・公立中学校 18万1,906円
・私立中学校 107万5,169円
公立の場合、小学校時代の2倍近い教育費がかかることになります。
3年間で、公立だと約55万円、私立だと約323万円です。
文部科学省「平成 30 年度学校基本統計」では、教育費の内訳も示されています。
そのなかで、公立小学校よりも公立中学校が大きく増えているのが「修学旅行・遠足・見学費」の項目(小学校は6,951円、中学校は2万6,217円)。
中学になると遠方へ旅行する学校もありますから、小学校よりも高くなる傾向にあるようです。
これに対し、「図書・学用品・実習材料費」に関しては、小学校も中学校もほぼ同じです。
なお、私立の場合は費用の多くが授業料に費やされます。
また、「図書・学用品・実習材料費」に関しては公立の約2倍、「修学旅行・遠足・見学費」の項目では公立の3倍以上かかっています。
高校でかかる年間教育費
義務教育ではない高校に入ると、公立でも授業料が発生します。
このため、年間の学校教育費はさらに高くなります。以下の平均額は全日制高校の学校教育費です。
・公立高校:280,487円
・私立高校:719,051円
高校の場合、公立同士で比べると、小学校の3倍近く、中学校の約1.5倍の学校教育費がかかりますが、私立同士で比べると、小中学校よりも大幅に安くなっています。
私立高校に通う学生は高校生全体の3人に1人と、小中学校よりも割合が高いこと、国から就学支援金が使えることなどが、費用低減の理由になっているとみられます。
とはいえ、授業料は公立の2.5倍もあり3年間の教育費は、公立が約84万円、私立が約216万円です。
高校の場合、入学に向けた準備にかかる費用も考慮する必要があります。
入学試験の費用をはじめ、制服代やカバン代などもかかってくるでしょう。
また、部活動にかける費用も中学時代よりも高くなります。
とりわけ、スポーツ名門校と称される私立高校に入ると、遠征にかかる交通費や宿泊費なども自己負担ですから、資金を準備しておく必要がありそうです。
なお、多くの高校には給食がありません。
給食費を支払わずに済む一方でお弁当を用意する必要がありますから、食費が増える点も考慮しておきましょう。
塾や家庭教師習い事なども考えておこう
ここまで紹介した教育費は、学校へ通うのに最低限必要な額です。
しかし、教育にかかる費用は学校だけではありません。幼稚園に入ると、水泳やピアノなど習い事に通わせる方も増えてきます。
小学校に上がると、勉強部屋を用意する必要があるでしょう。
学習机や本棚などの購入費用もかかってきます。
さらに、中学、高校と進むにつれ塾に通わせたり家庭教師をつけたりすることもあると思います。
特に受験生になると、授業料のほかにも参考書や模擬テストの試験料が毎月のようにかかってきます。
こうした学校教育費以外でかかる教育費ついても、文部科学省「平成 30 年度学校基本統計」で調査しています。以下が学校外活動費の年間平均です。
幼稚園 | 小学校 | 中学校 | 高校 | |
---|---|---|---|---|
公立 | 8万3,895円 | 21万4,451円 | 30万6,491円 | 17万6,893円 |
私立 | 16万5,658円 | 64万6,889円 | 33万1,264円 | 25万860円 |
※保育園の学校外活動費に関するデータがないため、ここでは割愛しています。
小学生の3人に2人以上が習い事に通っており、公立の場合、それに使う額は学校教育費の2倍以上になっています。
習い事以外でも、通信添削の教育を受けている児童も2割以上います(文部科学省「子どもの学校外での学習活動に関する実態調査報告」)。
公立中学校でも学校外活動費のほうが多くなっていますが、主に学習塾に通うために使われているようです。
高校受験を控えた中学3年生になると、3人に2人が学習塾や家庭教師をつけるなど受験対策にかけるお金がかかってきます。
私立でも幼稚園や小学校に通う場合、学校外活動費に多くの費用がかかっていますが、中学校では公立とそれほど差がありません。
中高一貫の学校に通っている場合、高校受験がないことも一因になっているようです。
高校になると学校外活動費は小中学校よりも下がりますが、これとは別に大学受験の受験料や遠方の大学を受ける場合は交通費・宿泊費などもかかってくるため、実際にはもっと高くなると考えられます。
進路次第では高校卒業までに約1,300万円以上の差が
学校教育費と学校外活動費を合わせて、高校卒業までにどれくらいの教育費が必要になるのかをまとめました。
なお、幼稚園は3年間通う場合、高校は全日制で3年間として計算しています。
幼稚園 | 小学校 | 中学校 | 高校 | |
---|---|---|---|---|
公立 | 67万941円 | 192万7,686円 | 146万5,191円 | 137万2,140円 |
私立 | 158万3,748円 | 959万2,146円 | 421万9,299円 | 290万9,733円 |
※保育園の学校外活動費に関するデータがないため、ここでは割愛しています。
仮に、幼稚園から高校まですべて公立に通わせた場合の教育費は、約544万円になります。
一方、すべて私立に通わせると約1,830万円で、その差は約1,287万円にもおよびます。
進路次第ではこれだけの差が出てきますので、今後の収入もシミュレーションしながら進学先を決めることも考えておく必要があるでしょう。
大学でかかる教育費
入学前には受験料と納付金がかかる
大学へ進学する場合、まず必要になるのが「受験料」です。
国公立であれば、センター試験が1万8,000円(3教科以上の場合)、一般入試が前期と後期をあわせて約3万4,000円です(大学によって若干異なります)。
一方、私立の場合は一校あたり3~4万円、医歯系だと5万円以上するところもあります。
受験料以外にも自宅から遠方の大学を目指す方は、国公立・私立を問わず、交通費や宿泊費なども必要になります。
日本政策金融公庫「平成30年度教育費負担の実態調査」によると、受験にかかった費用はトータルで約37万円が平均だそうです。
さらに、掛け持ち受験をされている方の場合、入学金の一部を納付することもあります。
最終的に入学しない私立大学であっても、納付金は返還されないところがほとんどです。その額は、国公立大学に進学した方が約13万円、私立大学に進学した方は約8~10万円という結果になっています。
入学金と授業料について
大学に進学したら、入学金と授業料が必要です。
国公立はどこも同じですが、私立では文系、理系、医歯系によって異なります。
また、私立大学では施設維持費がかかることもあります。
以下は、平均の入学金と授業料、施設維持費の額です。
入学金 | 授業料 | 施設維持費 | |
---|---|---|---|
国公立大学 | 28万2,000円 | 53万5,800円 | |
私立大学(文系) | 23万1,811円 | 78万1,003円 | 15万2,496円 |
私立大学(理系) | 25万4,941円 | 110万1,854円 | 18万4,102円 |
私立大学(医歯系) | 105万306円 | 284万7,940円 | 87万2,711円 |
大学でかかるトータルの教育費は?
上記のデータを参考に、大学に4年間(医歯系は6年間)通う場合、入学金と授業料(私立は施設維持費を含む)をあわせた額はどれくらいになるかを算出しました。
なお、国公立は医歯系の6年制とその他学部の4年制で示しています。
・国公立大学(4年):242万5,200円
・国公立大学(6年):349万6,800円
・私立大学(文系):396万5,807円
・私立大学(理系):539万8,765円
・私立大学(医歯系):2,337万4,212円
私立理系の約540万円という額は、幼稚園から高校までの15年間を公立に通わせた場合の教育費(約544万円)と、ほぼ同じになります。
また、幼稚園から大学(4年制)まですべて国公立に通わせた場合のトータルの教育費は約786万円、すべて私立に通わせて大学では医歯系に進んだ場合は約4,168万円になります。
大学は仕送りや生活費の支援も
自宅から大学に通う方には交通費がかかりますが、自宅から離れ下宿やアパートなどを借りる場合は、家賃や生活費なども援助する必要があるでしょう。
日本政策金融公庫「平成30年度教育費負担の実態調査結果」によると、自宅外通学生が新居に引っ越すためにかかる費用は平均で約37万円、年間の仕送り額は約91万円(月額7.5万円)という結果だったそうです。
こうした資金をアルバイトで払う学生もいますが、それだけで生活できないのが実情です。遠方の大学を目指している子を持つ保護者の方は、教育資金の貯蓄を早めに動きだすことをおすすめします。
子どもの教育費はどうやって準備をする?
幼稚園から大学までにかかる教育費をみていくと、進路によりますが、一番、出費が多いのは大学の時期です。
逆に、比較的に出費が少ないのが小中学校であることから、貯蓄をするならこの時期から始めるのが理想でしょう。
一般的に、教育費の貯蓄方法として「学資保険」や「こども保険」を利用される方が多いようです。
口座から保険料が自動で引き落とされますから、貯蓄が苦手という方にも向いているでしょう。
学資保険などは、金融機関をはじめさまざまなところから提供されていますが、保険を選ぶ前にまずやることは「いつまでにいくら貯めるか」という目標を設定することが大切です。
目標金額は進路によって大きく変わります。大学だけでなく中学受験から考えている方であれば、多くの教育資金が必要になってくるでしょう。
目標額は家庭の貯蓄状況によっても変わってきますので、それを設定したうえで自身に適した商品を選ぶようにしましょう。
貯蓄が難しければ奨学金を利用する方法も
家庭の事情によっては、大学卒業後に教育費を支払うことも可能です。
メジャーなところでは、日本学生支援機構が提供する奨学金があります。
在学期間中に一定額を給付して卒業後に返還していくもので、無利子で借り入れできるものもあります。なお、返済者は原則本人となります。
また、日本政策金融公庫が提供する「国の教育ローン」は、最高350万円まで借りることが可能です。
この場合、返済者は原則親になります。
貯蓄額が目標に達しなかった場合でも、こうした融資を受けながら子どもを大学に進学させることができる点も、頭の隅に置いておくと良いでしょう。
まとめ
あなたがこれまで健康に育ち高等教育を受け、家庭を持つまでに至ったのは、あなたの親がしっかり教育費や生活費を準備してくれたから。
学生時代はあまり気にせず過ごしていたかもしれませんが、実はこれだけの費用を払ってくれていたわけです。
そして今度は、自分の子どものためにあなたが頑張る番です。
進路によって異なる教育費をしっかり理解したうえで、「いつまでにいくら必要か」をシミュレーションし、無事に大学を卒業できるよう早めに準備しておきましょう。
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